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[ロンドン 11日 ロイター] - ギリシャが向こう数週間以内に市場から資金を調達するとの見方が市場で高まっていることが分かった。実際に調達すれば2014年以来、初めてとなる。

ギリシャを巡っては、欧州安定メカニズム(ESM)の責任者、クラウス・レグリング氏が10日、ユーロ圏の支援プログラムが来年の年央に終了する前に市場や民間機関からの資金調達を復活させるための計画策定を進めるべきと指摘。

これに先立ちギリシャのチャカロトス財務相は先月、ロンドンで投資家との会合に出席したが、同会合に参加していたブルーベイ・アセットマネジメントはギリシャの市場復帰は非常に近いとの見方を示している。

ブルーベイのマーク・ダウディング氏はロイターに対し、「過去数カ月間はギリシャの市場復帰に関する銀行からの問い合わせは数週間に1件程度だったが、過去10日間ほどは連日、問い合わせがある」とし、こうした動きを踏まえるとギリシャの市場復帰は「非常に近い」と指摘。「投資家の多くが夏季休暇入りする前に、向こう数週間で市場から資金を調達する可能性がある」と述べた。

同氏はブルーベイはギリシャ国債を保有しており、価格が魅力的なら新発債を買い入れる可能性があるとしている。

このほか、市場復帰についてギリシャ政府に助言を提供している銀行関係者は匿名を条件にロイターに対し、「ギリシャ政府は市場をモニターしている。向こう1、2週間で動きがある可能性を否定しない」と述べた。

別の銀行関係者も、向こう数週間以内にギリシャが市場から資金を調達する可能性があると指摘。ただ9月に予定されているドイツ連邦選挙後になる公算もあるとしている。調達規模については少なくとも30億ユーロになる可能性があるとした。

関係筋によると、チャカロトス財務相は資産運用大手パシフィック・インベストメント・マネジメント・カンパニー(PIMCO)や米スタンディッシュなどとも会合の場を持った。

この件に関してPIMCOはコメントを控えている。ギリシャ財務省からコメントは得られていない。

2017年 7月 12日 12:10 AM JST