http://www.niigata-nippo.co.jp/news/local/20170830343438.html

 新潟市を拠点に活動する性的少数者(LGBT)の当事者団体「LGBTにいがた Love1peace(ラブワンピース)」は、会員の学生時代の困り事や体験をマンガを交えて分かりやすく紹介した冊子「十人十色」=写真=を発行した。同団体は「周囲が偏見を持たずに対応するためのヒントになれば」としている。

 冊子はA5判34ページ。レズビアン、ゲイなど4部構成で、会員が学生時代に体験した「からかい」や教員から掛けられて傷ついた言葉などを集め、周囲はどう対応したらいいかも記した。

 心と体の性が一致しない「トランスジェンダー」の項では、小学校の健康診断で裸になるのを嫌がった子どもが友人に「女みたいでキモイ」と言われて傷ついた例を紹介。「みんなと違うからといって、気持ち悪いなどと言わないことが大切」「(対応を)みんなで考えてみましょう」などと呼び掛けている。

 ラブワンピース代表の高橋佳生さん(35)が編集し、マンガはもう1人の代表、綾香さん(28)が担当した。

 高橋さんは「個性も性も一人一人違っていいという思いを込めた。子どもにLGBTについて教える際に利用してもらったり、学校の保健室に置いて子どもたちに見てもらったりして理解を深めてほしい」と話した。