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【BBCレポート】メルケル氏のむなしい勝利 ドイツ総選挙 専門家が分析 [無断転載禁止]©2ch.net
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2017/09/27(水) 01:08:50.20ID:CAP_USER9
http://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-41383438

ジェニー・ヒルBBCベルリン特派員

ドイツの連邦議会選が終わった日の夜、与党・キリスト教民主同盟(CDU)の党本部に到着したアンゲラ・メルケル氏は疲れ切って、緊張した様子だった。

車から降りると、まずカメラに、次に集まった支持者たちに顔を向け、笑顔を作った。

メルケル首相はこの選挙に勝利するだろうとは分かっていた。しかしメルケル氏が、そしてCDUが願っていたような勝利ではなかった。メルケル政権の下では、保守派にとって最悪の選挙結果となった。約100万人の難民に国の門戸を開いたメルケル氏の決定に対する、審判が出たのかもしれない。
党員たちを前に、メルケル氏は過去4年間が困難なものだったと認めた上で、それでもCDUは目標だった第1政党の座は確保したと呼びかけた。

歓声は少しむなしく響いた。選挙の本当の勝者は「ドイツのための選択肢」(AfD)だったのだから。

街の向こう側では、選挙結果が明らかになるなか、青と白の風船に包まれた部屋で反移民、反EUを掲げる政党の党員たちが歓声を上げていた。初めてブンデスターク、つまり連邦議会で議席を得るだけでなく、メルケル氏率いる保守派のCDUと最大のライバル政党、社会民主党(SPD)に続く第3政党となったのだ。

AfDの共同党首の一人、アレクサンドル・ガウラント氏は自ら議席を得た。勝ち誇った顔で、熱狂する大勢の人たちに向け、AfDがメルケル氏を追い詰めると語った。
「自分たちの国と民族を取り戻す」。第2次世界大戦後のドイツでは異例のスローガンだ。

しかしAfDのあからさまに排外的な選挙運動と、メルケル氏の集会をたびたび台無しにしたやじも、ほぼ例を見ないものだった。勝利を祝うパーティーとなった会場の外では、多くの人にとって衝撃的だった政治的出来事に抗議する反AfDのデモに、警察官たちが目を光らせていた。

ドイツ政治の混沌とした一日が終わった。投票日と同じ日に年に一度のベルリン・マラソンが開催された首都ベルリンにとってもそうだった。

この国の心臓部は分裂の危機と不満を抱えている。マラソン走者たちがゴールする様を見守る観衆の中で、右翼国家主義者たちの台頭に恐怖を覚えているという、ある男性に取材した。
「彼らはヒトラー政権下のナチス党のようだ」と彼は話す。「私は1939年生まれで、戦争孤児でした。私は廃墟の中で育ちましたが、再びこんな状態だ。彼らは犯罪者です。私は常にCDUに投票してきたし、アンゲラ・メルケルに(首相を)やってほしいと思っている」

メルケル氏は今、連立の相手を探さなければならない。AfDが招かれることはない。しかし、メルケル氏は自身の政党内の意見も含めて国民を説得する必要がある。自分が適任者であると。

長く熾烈(しれつ)な選挙戦だった。メルケル氏は選挙に勝ったかもしれないが、勝利の実感は薄いだろう。
この選挙は二つの理由から歴史に残ることになる。メルケル氏は4期目を手にしたが、同氏が戦った総選挙の中で最悪の結果となった。そして右翼国家主義者たちは国政の意思決定者に加わることになった。

他の欧州諸国の政治では当たり前だとみられていても、戦後ドイツでは考え難いこともあった。これからはもう、そうではない。

(英語記事 German election: A hollow victory for Angela Merkel)

2017/09/26

メルケル氏による連立与党の形成には数カ月かかる可能性があるImage copyrightAFP
https://ichef-1.bbci.co.uk/news/410/cpsprodpb/4AF5/production/_97998191_mediaitem97998186.jpg
0988名無しさん@1周年
垢版 |
2017/09/30(土) 02:15:11.69ID:bEaoT6/l0
2017/9/27
[FT]大衆迎合 ドイツむしばむ 「西側の盟主」行く手に暗雲
チーフ・フォーリン・アフェアーズ・コメンテーター ギデオン・ラックマン
https://www.nikkei.com/article/DGXLASGR26H38_X20C17A9TCR000/
 欧米では昨年来、政治的な大衆迎合主義(ポピュリズム)の嵐が吹き荒れた。米国はトランプ氏を大統領に選び、
英国は欧州連合(EU)からの離脱決定へと突き進み、フランスのオランド前大統領はあまりの不人気に、
再選に向けて立候補すらできなかった。
 その中でドイツだけは嵐に巻き込まれず、メルケル首相は4選への道を静かに歩んできた。
西側の大国の中で唯一、ドイツの指導者のみが強く安定した立場を維持しているかに見えた。
 9月24日に投開票された独連邦議会(下院)選挙で、メルケル氏は確かに4選を確実なものにした。しかし、安心はしていられない。
もはやドイツも、怒れる大衆が既存政党に反発するポピュリズムとは無縁でないことが判明したからだ。…

 AfDの台頭は、政治における中道が大きく後退している最近の現象の一つだ。ドイツの主要中道政党は、
メルケル率いるキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)と中道左派のドイツ社会民主党(SPD)だが、
今回、1949年以降で最低の得票率を記録した。
一方、極左の左派党(リンケ)が9%強を獲得したことを併せて考えると、独有権者の5人に1人以上が
反既成政党を標榜するポピュリズム政党に投票したことになる。…

 ポピュリズム政党に対する独有権者の支持率は、トランプ氏を選んだ米国や、EU離脱を決めた英国、
大統領選の第1回投票で極右や極左の
候補者に多くの票を与えたフランス(いずれも50%近い得票率)に比べればかなり低い。
しかし、今回の選挙でポピュリズム政党、特にAfDが多くの議席数を獲得したことは、ドイツは「重い歴史的責任」を負っているから
極右や極左が台頭することはない、という甘い考えに終止符が打たれたことを意味する。それどころかドイツをみてきた多くは、
今回の選挙戦を通して、有権者の既成政党に対する怒りが実は相当高まっていることが明らかになり衝撃を受けている。
メルケル氏の選挙演説では、彼女の声がやじや口笛でかき消されることさえたびたびあった。
これまでドイツの政治においては、なかったことだ。
0989988
垢版 |
2017/09/30(土) 02:15:32.68ID:bEaoT6/l0
 AfDは時がたつのに従い、過激さを増してきた。もともとは2013年に、ユーロ圏によるギリシャ救済についてドイツが関与することに
反対した保守派知識人が集まり、「教授たちの党」として出発した。ところが15年に100万人を超える移民(大半がイスラム教徒)が
ドイツに押し寄せ、難民申請するという難民危機が起こった。これが、同党が反移民を掲げる政党へと変貌するきっかけとなった。
 その後AfDは、「ナチスの歴史」というドイツ政治で最も煽動的なテーマを活用し始めた。同党の「選挙の顔」を務めた
アレクサンダー・ガウラント副党首は、ドイツ人には両世界大戦におけるドイツ軍兵士を誇りに思う権利があると述べた。
もう1人の筆頭候補だったアリス・バイデル氏は、流出した複数の電子メールの中で独政府は「第2次大戦で勝利した列強の
操り人形だ」と書いていたことが明らかになった。

 独連邦議会で国粋的な右翼政党が議席を持つと、ドイツ政治の雰囲気や流れにも変化が生じる。ドイツと他の欧州諸国との関係が
複雑になり、政府にナショナリズム的な姿勢を強めるよう圧力がかかる可能性もある。
 既にトルコやポーランドとの関係は極めて厳しい。トルコのエルドアン大統領は、トルコの政治家がドイツに住むトルコ人に対して
選挙演説をすることを独政府に断られると、その措置を「まるでナチスのようだ」と非難した。ポーランドの外相は4日、
第2次大戦におけるドイツ侵攻に対する賠償金としてポーランドに1兆ドル(約110兆円)を支払うべきだとの見解を示した。
 こうした諸外国からの非難に対して今後、冷静に対応することは難しくなるだろう。連邦議会内のナショナリズム勢力が、
断固たる姿勢を
示すべきだと政府に求めると考えられるからだ。そうなると、欧州各国も態度を硬化させ、諸国間の関係が危うくなっていくだろう。
 ナショナリズムの台頭に対抗し、EUの統合深化に向けて前進することへの期待は、もはや棚上げになるかもしれない。…

 ポピュリズムの台頭は、多くのドイツの労働者たちが自分たちの生活水準は下がったと不満を募らせていることを浮き彫りにした。
そのため、今後、南欧諸国に寛大な支援の提供を正当化するのは一層困難になった。…

 メルケル氏個人にとり、4期目の首相の座を確保したことは勝利だ。しかし同氏は、自身の難民政策とユーロ圏を巡る政策のツケを
支払うことになった。ドイツは今や「普通の西側諸国」に近づいたようにみえる。だが、皮肉なことに、それは歓迎すべきことではない。
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