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去年開催された南米初のリオデジャネイロオリンピックの招致をめぐって、ブラジルの捜査当局は5日、開催都市を決める投票権を持つ委員の票の買収に関与した疑いが強まったとして、ブラジル・オリンピック委員会の会長を逮捕しました。

逮捕されたのは、1995年から20年以上、ブラジル・オリンピック委員会の会長を務めるカルロス・ヌズマン容疑者(75)です。

ブラジルの捜査当局は、先月、リオデジャネイロへの招致が決まった2009年のIOC=国際オリンピック委員会の総会の直前に、IOCの当時の委員で開催都市を決める投票権を持つセネガル出身のラミン・ディアク氏の息子の会社と息子名義の2つの口座に、ブラジル人の有力な実業家の関連会社から合わせて200万ドルが振り込まれていたと発表していました。

捜査当局は、ヌズマン会長が贈賄側のブラジル人実業家と収賄側のディアク氏との仲介役を担っていたとして、自宅を捜索するなど捜査を進めてきました。

その結果、2009年のIOC総会の直後、ディアク氏の息子がヌズマン会長に対して、銀行口座に金を振り込むよう催促する電子メールが見つかったことなどから、票の買収に関与した疑いが強まったとして、5日、逮捕されました。

ヌズマン会長の弁護士は、「彼は何の罪も犯していない」として関与を否定しているということです。

IOC「全面協力する」

IOC=国際オリンピック委員会は、IOCの名誉委員でもあるブラジル・オリンピック委員会のヌズマン会長の逮捕を受けて、5日、声明を発表しました。この中でIOCは、ブラジルの当局に対して、内部調査を進めるため情報の提供を求めるとともに、IOCとしても全面的な協力を申し出たことを明らかにしました。

10月6日 4時17分