日銀は16日、半数を超える金融機関がサイバー攻撃を受けているとのアンケート結果を公表した。同日に公表した「金融システムリポート」の別冊でまとめた。地域金融機関も攻撃対象になっていることや、1割強の事案で業務・経営に何らかの影響が生じていたこともわかった。

 アンケートは411の金融機関を対象に2017年4月に実施した。日銀がサイバーセキュリティに関するアンケートを行うのは初めて。海外では金融機関を狙った不正送金事例やランサムウェア攻撃の被害事例が多数確認されており、サイバー攻撃への脅威が高まっている。

 金融機関がサイバー攻撃を防ぐための経費は増加傾向にある。調査対象の金融機関1先あたりの17年度のサイバーセキリュティ関係の平均経費は1億7800万円と15年度の1億1300万円から大幅に増えた。

配信2017/10/16 16:54
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22301930W7A011C1EE9000/