不明木造船は沖合か、海底か…船体の一部?発見
2017年11月27日 07時55分
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木造船を捜索する県警のボート(26日、由利本荘市石脇の本荘港で)

 秋田県由利本荘市の海岸に北朝鮮籍とみられる木造船が漂着し、男性8人が保護された問題で、
所在が分からなくなっていた木造船について、秋田県警は26日、係留されていた場所付近を捜索したところ、船体の一部とみられる木片複数枚を回収した。

 県警は所在がわからなくなった木造船の一部の可能性があるとみて調べている。

 行方が分からなくなった木造船の本体について、地元の漁業関係者からは〈1〉水中を漂って沖合へ流れ出た〈2〉海底に沈んで消波ブロックの根元に引っかかった――との二つの見方が出ている。

 木造船が係留されていたのは、マリーナ管理棟から西へ約500メートルの西防波堤の南端内側。漂着した23日深夜には、船首のロープが消波ブロックの突起部につながれていた。

 地元関係者の間では、船は25日午前5時頃、ロープにつながれたまま、西防波堤の南端をぐるりと回って外海側に移動、海岸からは隠れて見えなくなったとの話が出ていた。
しかし、同9時過ぎ、民間の遊漁船が付近を航行し、船体が消えていることを確認して警察に通報した。救命用の浮輪と切れたロープが見つかっている。

 木造船は浮力があり、海底に着地せず、水中を潮で運ばれたというのが沖合流出説だ。

 一方で、沈没して海底の突起物などに引っかかり、木造船の本体が動けずにいるとの見方も。
海岸から県警の捜索活動を見守った漁師は、「消波ブロック周辺は海流が速く、ここにたたき付けられた可能性もある」と推測。
26日の捜索では、木造船との関連の可能性がある浮遊物を回収、沈没説の根拠のひとつとなっている。

 別の漁師は「天候が悪化することは分かっていたはず。すぐに船着き場にえい航しておくべきだった」と警察の対応に首をかしげた。
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