厚労省 東電社員を労災認定 原発事故作業に従事
毎日新聞 2017年12月13日 19時52分(最終更新 12月13日 19時52分)
https://mainichi.jp/articles/20171214/k00/00m/040/073000c

 厚生労働省は13日、東京電力福島第1原発事故の原子炉注水作業などに従事した東電社員の40代男性について、
白血病を発症したのは業務が原因だとして労災認定した。原発事故に伴う作業後に白血病になり、労災認定されたのは3人目。

 同省によると、男性は1994年4月以降、同原発で原子炉の保全業務などを担当。
事故後は防護服やマスクを着用して原子炉を冷やす注水作業も担当した。昨年2月に白血病になり、現在は入院治療中という。

 男性の被ばく線量は同原発で働いた約19年間に約99ミリシーベルト(うち事故後は約96ミリシーベルト)。
被ばく線量が「年間5ミリシーベルト×業務に従事した年数」を超えるなど労災の認定基準を満たしたため、同省の有識者検討会が白血病は業務によるものだと判断した。

 東電は「今回の認定は被ばくと健康影響の因果関係ではなく、労働者への補償の観点から判断されたものと認識している」とコメントした。【古関俊樹】