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12月16日 5時40分
かつて日本との経済協力の窓口を務めていたロシアの前の経済発展相がプーチン大統領の側近の国営石油会社の社長から巨額の賄賂を受け取った罪に問われていた裁判で、モスクワの裁判所は禁錮8年などの有罪判決を言い渡し、石油利権をめぐる政権内の対立が表面化したのではないかという見方も出ています。

かつて日本との経済協力の窓口を務めていたロシアの前の経済発展相のウリュカエフ被告は、去年11月、ロシア政府が保有する石油会社の株式の売却をめぐって、ロシア最大の国営石油会社「ロスネフチ」の社長に賄賂を要求し、200万ドル(2億2000万円余り)を受け取ったとして拘束され、その後、収賄の罪で起訴されました。

ウリュカエフ前経済発展相は一貫して無罪を主張してきましたが、モスクワの裁判所は15日、有罪判決を言い渡し、禁錮8年と罰金1億3000万ルーブル(およそ2億5000万円)を支払うよう命じました。

判決について、ウリュカエフ前経済発展相は「公正ではない」と述べ、控訴する考えを示しました。

日ロ関係で重要な役割を果たしてきたウリュカエフ前経済発展相が拘束されたのが、去年12月の日ロ首脳会談の直前だったうえ、一部の現地メディアは、プーチン大統領の側近の石油会社の社長に巨額の賄賂を要求すること自体、不可解だと伝えていて、石油利権をめぐるプーチン政権内の対立が表面化したのではないかという見方も出ています。