■精子に抗がん剤をがん腫瘍まで運ばせることに成功

 がん治療の新たな方法の1つとして、ライプニッツ固体・材料研究所のHaifeng Xu氏らが、精子をがん腫瘍まで誘導して薬を運ぶという方法の研究を進めています。この方法であれば、薬の服用量を制限されることなく治療が行えると考えられています。精子がどのように誘導されるのかは、公開された映像から確認することができます。

 この映像は、シャーレ上で子宮頸がん腫瘍に向かっていく「精子ボット」を捉えたもの。精子ボットとは精子に小さな磁気ハーネスを取り付けたもので、精子には抗がん剤が付与されています。

 精子ボットの誘導は磁力で行われます。腫瘍に到達するとハーネスが外れ、精子は腫瘍へと突入します。

 この手法では、3日間でがん細胞の87%が死滅した一方、疲労や吐き気など、化学療法を実施したときに起こる副作用は出なかったとのこと。Haifeng Xu氏らによれば、がん以外に、子宮内膜症や子宮外妊娠などの治療にも役立てられる可能性があるとのことです。

https://youtu.be/cLY5wUOyU68
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https://gigazine.net/news/20171218-sperm-carry-chemo-drug-cancer-cell/