https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00455609

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のベンチャー支援事業で助成金4億円余りをだまし取ったとして、東京地検特捜部に逮捕されたスーパーコンピューター開発会社社長の斉藤元章容疑者(49)が、NEDOから別の助成金も詐取した疑いのあることが23日、関係者への取材で分かった。

 開発会社側から斉藤容疑者に少なくとも数千万円が貸付金返済名目などで渡っていたことも判明。特捜部は勾留期限の25日に詐欺罪で起訴する一方、捜査を継続して資金の流れなど実態解明を進めるもようだ。

 「ペジーコンピューティング」社長の斉藤容疑者は5日、元事業開発部長の鈴木大介容疑者(47)とともに詐欺容疑で逮捕された。

 2人は2014年2月、架空の外注費を計上するなどして計約7億7300万円の研究費用が掛かったとする虚偽の報告書をNEDOに提出。助成金約4億3100万円をだまし取った疑いが持たれている。

 ペジー社は他に4件のコンピューター関連事業でNEDOの助成対象となり、うち2件で計約7億3000万円が既に支払われた。残る2件で計約23億円が交付予定となっている。

 関係者によると、斉藤容疑者は既に交付された助成金の一部についても、研究費用を水増しした虚偽の報告書を提出するなどして詐取した疑いがあるという。(時事)

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