【ワシントン=黒瀬悦成】トランプ米大統領は10日、ホワイトハウスで記者団に対し、南北閣僚級会談に関し「世界にとって成功につながることを望む」と期待を表明した上で、「向こう数週間〜数カ月は何が起きるか様子を見る」と述べ、北朝鮮が平昌冬季五輪参加を経て非核化に向けた具体的な動きを示すかどうか注視する意向を明らかにした。

 トランプ氏は、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が10日の電話会談で南北会談を「極めて良好だったと感じていた」と指摘。また、米国が北朝鮮に対して強硬な態度をとっていなければ対話は実現しなかったとして「文氏は非常に感謝していた」と強調した。

 一方、ホワイトハウスは10日、ペンス副大統領夫妻が平昌冬季五輪で米代表団のトップを務め、2月9日に行われる五輪開会式に出席すると正式発表した。

 ペンス氏は韓国訪問に合わせて日本も訪問し、東京で政府関係者らと朝鮮半島情勢について協議する。ペンス氏はアラスカ州も訪れ、州内に配置されている弾道ミサイル迎撃システムの基地を視察する。

 ペンス氏の補佐官は声明で、ペンス氏が一連の訪問で日韓政府に対し「北朝鮮の脅威を抑止し防衛するという米国の同盟諸国に対する揺るぎない関与を改めて打ち出す」と強調。また、ペンス氏の五輪派遣は「朝鮮半島で米国の強い存在感をさらに高め、北朝鮮の体制に米国の決意を明確に伝えることになる」と指摘した。

配信2018.1.11 08:51
産経ニュース
http://www.sankei.com/world/news/180111/wor1801110013-n1.html