高橋克也被告
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1995年の地下鉄サリン事件の殺人罪などに問われたオウム真理教元信者、高橋克也被告(59)の上告審で、最高裁第2小法廷は19日までに、被告の上告を棄却する決定をした。無期懲役とした一、二審判決が確定する。これで教団が起こした事件で起訴された192人全員の判決が確定する。

教団による一連の事件では元代表の松本智津夫死刑囚(麻原彰晃、62)ら13人の死刑が確定している。慣例として共犯者の公判中は死刑は執行されない。裁判終結が執行の判断に影響する可能性がある。

教団関係者の刑事裁判は2011年にいったん終わったが、特別指名手配を受けていた高橋被告ら3人が相次ぎ逮捕された。このうち公証役場事務長拉致事件などに関わった元幹部の平田信受刑者(52)は16年に実刑が確定し、都庁小包爆弾事件に関わったとして起訴された菊地直子元信者(46)は1月5日に無罪が確定。高橋被告だけが残っていた。

高橋被告は16年9月の二審判決を不服として上告。第2小法廷(菅野博之裁判長)が18日付の決定で上告を棄却した。裁判官3人の全員一致。

一、二審判決によると、高橋被告は地下鉄サリン事件で実行役を車で送迎した。猛毒のVXガスによる襲撃事件や、公証役場事務長拉致事件にも関わった。

2018/1/19 17:00
日本経済新聞
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