http://yomiuri.co.jp/national/20180120-OYT1T50011.html

富山県立高校の再編に向けて話し合う「県立高校教育振興会議」は19日、県庁で会合を開き、水橋、高岡西、泊、南砺福光の4校について、2020年4月に再編するのが望ましいとする報告書をまとめ、石井知事に提出した。

 今後、知事が主宰する県総合教育会議で最終決定する。

 報告書は、4校の統合先について、▽水橋は富山北部▽高岡西は高岡▽泊は入善▽南砺福光は南砺福野――とした。振興会議の久和進会長(北陸経済連合会長)は、この4校に決めた理由について「地域バランスと生徒の通学のしやすさを考慮した」とし、再編時期を20年4月とした理由は「20年から生徒が大幅に減るため」と説明した。

 久和会長から報告書を受け取った石井知事は「報告の趣旨に沿って対処したい」と述べ、総合教育会議を年度内に開く考えを示した。

 4校の地元自治体の受け止めは様々だ。泊高がある朝日町の笹原靖直町長は記者団に、「県が聞く耳を持たず、地方創生の観点からも議論されていない。歴史的に禍根を残す」と述べた。南砺福光高のある南砺市の田中幹夫市長は「多くの市民の思いと違った結果となり、大変残念」とコメントした。

 高岡西高のある高岡市の高橋正樹市長は「魅力と活力ある学校づくりを推進するには再編もやむを得ない選択」との談話を、水橋高のある富山市の森雅志市長は「再編は少子化の流れの中、やむを得ない。水橋高校廃止の分は北部高校で1クラス増やしてほしい」とのコメントを出した。