http://yomiuri.co.jp/national/20180121-OYT1T50045.html

 スーパーコンピューター開発会社「ペジーコンピューティング」を巡る国の助成金詐欺事件で、同社が助成金を含む約8億円の所得を隠し、その一部を関係会社が抱える車のレース事業の損失穴埋めに充てていた疑いのあることが明らかになった。

 知人証言からは、ペジー社代表取締役・斉藤元章被告(50)が関係会社に多額の資金を投入し、レースに傾倒していた様子が浮かび上がる。

 「斉藤被告が趣味のために作った会社。利益度外視で資金をつぎ込んでいた」。斉藤被告の知人男性は、電子部品を開発するペジー社の関係会社「ウルトラメモリ」(東京都八王子市)の前身、「EMSマネージメント」についてそう語る。

 男性によると、医師だった斉藤被告はイタリアの高級車「フェラーリ」など外国産高級スポーツカーの収集を趣味としており、2006年5月、「レーシングチームを主宰したい」と知人を誘って同社を設立させた。当時の法人登記簿の事業目的には、「レーシングドライバーのマネージメント」「国内・海外レーシングチームの管理運営」「レース参戦」など、自動車レース関連の事業が並ぶ。

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