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1月22日 12時29分
陸上自衛隊が部内向けに作成している機関銃の操作方法などを記した解説書が、インターネットのオークションサイトに多数出品されていたことがわかり、陸上自衛隊は内部から流出したものと見て調べています。

陸上自衛隊によりますと、インターネットのオークションサイトに出品されていたのは、「教範」や「参考資料」という隊員の教育に使う部内向けの2種類の解説書です。

機関銃の操作方法や部隊の配置のしかたが記されたものなど、およそ50冊に上るということです。これらの解説書は、隊員であれば上司らの立ち会いのもとで購入することができますが、教育訓練の目的以外で使用してはならないことが防衛省の訓令で定められています。

陸上自衛隊によりますと、これまでに確認できた文書については、法律に基づく「秘密指定」を受けたものは含まれていないということです。

陸上自衛隊は、内部から流出したものと見て、全国の部隊で管理状況を確認するなど詳しい状況を調べています。陸上自衛隊の教範をめぐっては2年前、元陸将が在日ロシア大使館の元駐在武官に渡していたとして自衛隊法違反の疑いで書類送検され、その後起訴猶予となり、これをきっかけに陸上自衛隊は購入の際の手続きを厳格化していました。

防衛相「決して見過ごすことできず」

小野寺防衛大臣は防衛省で記者団に対し、「内容は秘密指定されているものではないが、自衛隊の規律として、このような参考書や教科書などは、使用後は、貸与されていたものは返却し、自分で購入したものは焼却などの処分を行うことになっており、徹底させていきたい。そうではない形で流通することは決して見逃すことはできず、詳細は今、調査中だ」と述べました。