性的虐待で禁錮175年 米体操連盟の元チームドクターに判決
1月25日 7時00分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180125/k10011301681000.html

アメリカの体操連盟でチームドクターを務めていた54歳の男が、治療を装って女子選手に性的な虐待を繰り返していたとして、裁判所は最長で禁錮175年の判決を言い渡しました。この事件をめぐっては、オリンピックの金メダリストも被害者として名乗り出たほか、体操連盟などが被害の申し出に対応していなかったとして批判される事態になっています。
アメリカ体操連盟でチームドクターを務めていたラリー・ナサール被告(54)は、複数の女性選手に対して治療を装って性的な虐待を繰り返していたとして性的虐待の罪に問われていましたが、ミシガン州の裁判所は24日、ナサール被告に禁錮40年から175年の判決を言い渡しました。

ナサール被告は、チームドクターとして、おととしのリオデジャネイロオリンピックなどオリンピック4大会に関わっていました。

裁判では、150人以上の被害者やその家族が証言を行い、20年以上にわたって、ナサール被告が選手らに性的な虐待を加えていた実態が明らかにされたほか、リオデジャネイロ大会の体操女子で4つの金メダルを獲得したシモーネ・バイルズ選手がツイッターで、みずからも被害者であると名乗り出ていました。

また裁判では、被害者の証言によって、体操連盟などが選手たちの被害の申し出に適切に対応していなかった実態も明らかになり、批判される事態になっています。