古代遺跡の発掘調査で坑道跡発見

http://www3.nhk.or.jp/lnews/tokushima/20180201/8020001148.html
※NHKローカルニュースは元記事が消えるのが早いので御注意を

国内で唯一、古代に朱色の顔料のもととなる鉱物が採掘されていたとみられる徳島県阿南市の遺跡で、
去年、30年ぶりに発掘調査が行われ、採掘のために掘られた坑道の跡とみられる場所が確認されました。

阿南市水井町にある「若杉山遺跡」は、弥生時代後期から古墳時代初めにかけて、
朱色の顔料のもととなる「辰砂」という鉱物を採掘していたとみられる国内唯一の遺跡です。

阿南市は、遺跡の国の史跡への指定を目指して、県教育委員会とともに去年8月から
30年ぶりとなる発掘調査を行っていて、31日、現地で報道関係者にこれまでの成果を説明しました。
今回の発掘調査では、「辰砂」を採掘していた坑道の跡と見られる奥行きおよそ14メートル、
幅が広いところで3メートル、高さ70センチほどの空間が確認されました。

坑道の跡とみられる場所は、戦後まもないころの文献で存在が指摘されていましたが、
調査で初めてその規模などが確認されました。

発掘調査を担当した阿南市文化振興課の向井公紀さんは
「まさか坑道の跡が見つかるとは考えていなかったので、びっくりしました。
今後は坑道が使われていた年代などを詳しく調べたい」
と話しています。

若杉山遺跡ではことしの夏まで発掘調査が続けられ、阿南市では報告書をまとめたうえで
来年、国の史跡への指定を申請したいとしています。

02/01 06:38