弥富のヤード閉鎖 盗難車解体の場、県警摘発
2018年2月2日
http://www.chunichi.co.jp/article/aichi/20180202/CK2018020202000064.html

 盗難車の解体などに使われる作業場「ヤード」の摘発を進めている県警国際捜査課は一日、弥富市神戸九の作業場を閉鎖させたと発表した。県内のヤードは千葉、埼玉、茨城県に次ぎ全国で四番目に多い約二百二十カ所とされ、県警は犯罪に使われるヤードの壊滅に力を入れる。
 県警によると、摘発されたヤードは二〇〇〇年九月設立の「パークニッポントレーディングカンパニー十四山事業場」。三千七百平方メートルの敷地に盗難車のトラックなど約二十台が置かれ、輸出のためにエンジンなどの部品を取り外す解体作業が行われていた。
 県警は、ヤード内に盗難車を保管したとして、昨年十月から今年一月にかけ、パキスタン国籍で実質経営者のアフザル・ワジャート容疑者(23)=蟹江町西之森七=を盗品等保管の疑いで計四回逮捕。同容疑者は昨年十二月と今年一月、盗品等有償譲り受け罪で起訴された。
 県警は捜査と並行し、地主に対し、同容疑者との賃借契約を止めるよう要請し、契約打ち切りを確認した。
 県警によると、ヤードは高速道路のインターチェンジが近く、広大な土地がある蟹江町や津島市などの尾張部に集中。二百二十カ所のうち、経営者や顧客が外国人のヤードが全体の87%の百九十一カ所に上るという。
 県警国際捜査課の大橋孝雄課長は「自動車盗の温床になっているヤードの撲滅に向け、取り締まりを強化する」と話す。
 (奥村圭吾)