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2月20日 14時06分
政府は、天皇陛下の退位の式典などに関する案を示し、退位の式典を来年4月30日に憲法で定める国事行為として行い、法令上の名称は「退位の礼」とするとしています。また秋篠宮さまが皇位継承順位1位を意味する「皇嗣」になられることを広く国民に伝えるための式典も、国事行為として再来年に行うとしています。

政府は来年4月30日の天皇陛下の退位と翌5月1日の皇太子さまの即位に向けて、20日午前、総理大臣官邸で菅官房長官を委員長として退位の式典の在り方などを検討する準備委員会の2回目の会合を開きました。

会合では、事務局側が元官房副長官の石原信雄氏や最高裁判所の元判事の園部逸夫氏など4人の有識者からの意見聴取の結果を報告したうえで、退位の式典などに関する基本的な考え方の案を示し、了承されました。

それによりますと、天皇陛下の退位の式典について「天皇陛下の御退位の事実を広く国民に明らかにするとともに天皇陛下が御退位前に最後に国民の代表に会われるための式典とする」としています。

そして、退位の式典を来年4月30日に憲法で定める国事行為として行うこととし、法令上の名称は皇室典範に規定のある「即位の礼」などを参考に「退位の礼」とし、具体的な式典の名称は仮称としたうえで「退位礼正殿の儀」とするとしています。

「退位礼正殿の儀」では、内閣総理大臣が天皇陛下に対し国民の代表として陛下への感謝などを述べたあと、天皇陛下が国民に対するお言葉を述べられるとしています。

また「退位の礼」は法的な根拠がないことから政令で定めるとしています。

さらに、天皇陛下が来年1月7日にご在位30年を迎えられることを記念して、内閣の主催で来年2月24日に東京・千代田区の国立劇場で記念式典を開催するとしています。

一方、秋篠宮さまが皇位継承順位1位を意味する「皇嗣」になられることを広く国民に伝えるための式典を再来年に国事行為として行うとしたうえで、名称は仮称で「立皇嗣の礼」とするとしています。

さらに、即位後初めて、天皇が新しく収穫された米などを神々に供えた上でみずからも食べ、国と国民の安寧や五穀豊穣などを祈る「大嘗祭」については、前回と同様、国事行為とはせず皇室の行事として行い、その費用は皇室の公的な資金である宮廷費から支出するとしています。

政府は来月、最後となる準備委員会の会合で、これらの考え方を正式に決めることにしています。
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