今年1月に運転免許を自主返納した65歳以上の人は群馬県内で659人に上り、前年同月に比べて155人増えたことが県警のまとめでわかった。

 前橋市で1月9日、85歳の男が運転する乗用車に登校中の女子高校生2人がはねられ死傷する事故が起きており、県警はその影響ではないかとみている。

 県警によると、事故翌日の10日から1月末にかけて運転免許を自主返納した人は1日平均35・8人で、2017年1年間の平均23・2人と比べて大きく伸びた。

 事故が起きてから、高齢者本人や家族からの相談件数も増え、17年中は1日平均11・9件だったのが17・3件になった。4割以上の増加で、特に家族からの相談が多いという。

 昨年3月に改正道路交通法が施行され、高齢者の認知症対策が強化された。免許更新時などに、75歳以上の人を対象に行われる認知機能検査を法改正後に受けた人は昨年、3万9350人だった。このうち1594人が医師の診断が義務づけられる「第1分類」(認知症のおそれ)と判定され、309人が免許を自主返納した。実際に認知症と診断された人は74人で、このうち49人は免許の取り消し処分を受けた。

http://yomiuri.co.jp/national/20180223-OYT1T50026.html