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 少子化が進む北海道小樽市で3月末に緑、最上、入船、天神の市立4小学校が閉校する。

 市教委が進める大規模な学校再編計画の一環。新年度も1クラスだけの学年が出る可能性があり、関係者の悩みはつきない。

 学校再編は今年度が15年計画の中間年。小中学校の総数を2010年度の41校(小27、中14)から、24年度までに21校(小13、中8)に半減させる大変革だ。

 閉校ラッシュで学校数が急減する中央・山手地区では4月、新たに「山の手小学校」(花園5)が開校。これにより、新年度は30校(小18、中12)となる。

 市教委によると、今回の統廃合で4月から通学先が変わる小学1〜5年生の総数は約470人。学校から最も遠い子は約2・5キロの距離を通うことになる。

 保護者にとって通学距離が延びるのは不安材料だ。17日に天神小学校で行われた閉校式に出席した3年生女児の母親(39)は「4月から通う奥沢小は大人でも20分近く歩く。女の子なので夕方などは心配。スクールバスを用意してほしいくらいだ」と話した。

 少子化に加えて一部児童が新たに通う小学校を選べるようにした事情もあり、市教委が目指す「複数クラスの確保」も危ぶまれる。市教委の担当者は「1クラスしかない学年が複数出る可能性がある。クラス替えができる環境を作れず、教職員の配置数にも影響が出そうだ」と心配する。

 市教委は、〈1〉子どもの減少に学校再編が追いついていない〈2〉通学支援策の要望に応えきれていない――などの課題を挙げており、新年度に大規模再編の中間報告をまとめる予定だ。

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