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3月6日 5時29分
アメリカのトランプ大統領はイスラエルのネタニヤフ首相と会談し、ことし5月のアメリカ大使館のエルサレムへの移転に合わせて現地を訪問する可能性を明らかにしました。

仮に訪問すれば、エルサレムを将来の首都と位置づけるパレスチナ側が反発するのは確実で、混乱が予想されます。
トランプ大統領は、アメリカを訪問しているイスラエルのネタニヤフ首相と5日、ホワイトハウスで会談しました。
会談の冒頭、トランプ大統領は去年12月、エルサレムをイスラエルの首都と認めたことについて、「すばらしいことだった。イスラエルだけでなく世界の大半からも感謝されている」と述べ、正しい判断だったと強調しました。

これに対しネタニヤフ首相は「トランプ大統領は首都認定に続いてイスラエルの建国記念日に合わせてアメリカ大使館をエルサレムに移転するという大胆な決定を行ってくれた。この決定は時代を越えてイスラエルの人々に記憶されるだろう」と述べ、感謝の意を伝えたうえで、ことし5月の大使館の移転に合わせてエルサレムを訪問するよう促しました。

トランプ大統領は、訪問について記者団から問われると「行くかもしれない」と繰り返し、現地を訪問する可能性を明らかにしました。

仮に訪問した場合、エルサレムを将来の国家樹立の際の首都と位置づけるパレスチナ側が反発するのは確実で、トランプ大統領に対する抗議デモが行われるなど、混乱が予想されます。

ネタニヤフ首相「イランは最大の問題」

会談の冒頭でイスラエルのネタニヤフ首相は「イランはアメリカとイスラエル、そして近隣のアラブ諸国が直面する最大の問題だ。イランは核開発の野心を捨てておらず、イスラエルを含む各国に対し、攻撃を仕掛けてきている」と述べて、アメリカがイランへの圧力を強めるよう求めました。
これに対しトランプ大統領は、オバマ前政権が結んだイランの核合意には根本的な欠陥があるとして、合意の破棄も含めた厳しい対応を検討していることやイスラエルとの安全保障上の協力を強めていく方針などを伝えたものと見られます。