京都市は、世界遺産・元離宮二条城(中京区)の国宝、二の丸御殿の観覧料を来年4月から新たに大人400円を徴収する。同御殿を観覧するには、入城料600円と合わせて計千円が必要になる。

 料金の改定は平成9年に入城料を大人500円から600円に値上げして以来22年ぶりとなる。小学生と中高生は引き続き入城料(200円、350円)だけで御殿を観覧できる。

 市は平成23年度から、二条城の唐門や築地(ついじ)、東大手門などの本格修理事業を約100億円かけて20年にわたり実施している最中。敷地が甲子園球場7個分と広大な一方、清掃の回数が少ないため汚れが目立つばかりでなく、面積に見合った警備体制が取られていないという。

 本格修理以外に清掃や警備を充実させ、さらに石垣や通路の修理も含めると年間維持費は約8億円かかる。4億円は国庫補助と修理のための基金を取り崩してまかなえるが、4億円の財源不足が生じるという。そこで、二の丸御殿の観覧料を新たに徴収することにした。

 また、市民を対象に初回入城日から1年間有効の年間パスポート(2千円)を来年4月から発行する。


産経ニュース 2018.3.6 07:00
http://www.sankei.com/region/news/180306/rgn1803060052-n1.html