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【ようやく世に出た「名古屋スタディ」】

 こうした経緯を経て、ようやく鈴木貞夫教授の論文が国際ジャーナルに掲載されることが決まり、掲載予定の原稿が公開されました。

 それが

“No Association between HPV Vaccine and Reported Post-Vaccination Symptoms in Japanese Young Women: Results of the Nagoya Study”

( 日本の若年女性におけるワクチン接種後の症状はHPVワクチンとの関連性なし:名古屋スタディの成果 ) 

です。

 詳細は英文をお読み頂けたらと思いますが、要点だけ申し上げると、

・HPVワクチン接種および報告されたワクチン接種後の症状に関する大規模な疫学的研究が行われた。

・年齢調整された分析では、HPVワクチンと24の報告された症状の発生との間に有意な関連性は見出されなかった。

・いくつかの症状について受診が増加した点について、両者の間に生物学的な関連性はほとんどない。

ということでした。

【今後望まれること】

 このような信頼性に足る、国内での大規模調査の結果が出たことを踏まえ、まず薬害騒ぎを起こしたマスメディアは、きちんと名古屋スタディについて報道すべきです。

 また、自ら薬害騒ぎを起こしてしまったことを真摯に反省し、検証の記事や番組を放送していくべきでしょう。

 さらに厚生労働省は、名古屋スタディのエビデンスをもとに専門家による有識者会議を開き、HPVワクチンの積極的な推奨再開を決定するべきです。

加えて、副反応とされている症状が出ている方々には、ワクチン由来ではなかったにせよ、なんらかの必要な医療が受けられるようにしていくのが良いと思います。

 先進国において、日本だけが子宮頸がんの死亡率が増加しています。

 また、肝臓がん、胃がん、大腸がん、肺がん、乳がんの5大がんが減少しているのに比べ、子宮頸がんのみが今後も死亡率の増加が予測されています。

 この状況を、一刻も早く好転させるために、世論を盛り上げ、政策的な意思決定を後押ししていかねばなりません。

 私たちの妻や姉、妹、娘たち、全ての愛しい女性たちの命を救うために。

*追記1

現在、政府による積極的推奨は中止していますが、定期接種であることには変わりがなく、自ら役所で予診票をもらえば指定医療機関での無料接種は受けられます。

*追記2

本記事は医療情報を含むため、ナビタスクリニックの久住英二医師、丸の内の森レディースクリニックの宋美玄医師に監修頂きました。

*追記3

内容の詳細は原文を読んで頂くと良いですが、少しだけ詳細に触れると、「副作用の症状の発現にはワクチンを接種した人としていない人で差が無かったものの、月経出血、月経不順、ひどい頭痛のための病院受診(症状には差が無いが病院受診率に差があり)、そして慢性的な月経出血が、ワクチン接種した人の方が多いという結果」でした。

*参考文献

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