松江市に本店を置く「山陰合同銀行」は、現金のいらないキャッシュレスサービスの競争が激しくなっていることから、全国の地方銀行に先駆けて5年前に導入した地域限定のプリペイド式の電子マネーを廃止して、新たなサービスの開発を目指すことになりました。

山陰合同銀行は、5年前に全国の地方銀行で初めて、プリペイド式の電子マネー、「ごうぎんデュプリ」を導入しました。専用のカードに最大3万円をチャージして、山陰地域の飲食店や小売店で支払いができるサ−ビスで、利用者はおよそ3万7000人に上るということです。

しかし、現金のいらないキャッシュレス決済は、スマートフォンを使ったサービスを大手のIT企業などが相次いで始めるなど、競争が激化しています。

こうした中、山陰合同銀行は「ごうぎんデュプリ」について、カードを持ち歩く必要があり利便性に欠けるうえ、使える地域が限定され、これ以上の利用者の増加が見込めないことなどから、ことし5月末で廃止することになりました。

すでにカードにチャージされた分は全額、返金されます。山陰合同銀行は、今の電子マネーを廃止したうえでIT企業などとも連携して、より利便性の高い決済サービスの開発を目指す方針です。

3月12日 10時18分
NHK NEWS WEB
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