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3月19日 4時21分
イギリスで起きたロシアの元スパイの男性らの暗殺未遂事件で、ロシアが開発した神経剤が使われたと主張するイギリス政府は、事件の解明に向けてOPCW=化学兵器禁止機関による国際的な調査が行われることになったと発表しました。

この事件は今月4日、イギリス南部のソールズベリーでロシアの元スパイの男性が娘とともに意識不明の状態で見つかったもので、イギリス政府はロシアが開発した神経剤「ノビチョク」を使った暗殺未遂事件だとしていますが、ロシア側は一切の関与を否定しています。

こうした中、イギリス外務省は18日、メイ首相の要請を受けオランダのハーグに本部を置くOPCW=化学兵器禁止機関の専門家チームが、19日から調査を行うと発表しました。専門家チームはイギリスで収集したサンプルを分析することになっていて、来月上旬にも分析結果をまとめるとしています。

これに関連してジョンソン外相は18日、「ロシアが過去10年間に暗殺に神経剤を使う方法を研究し、ノビチョクの製造や備蓄を進めてきたことを示す証拠がある」と述べ、改めてロシアを批判しました。

この事件をめぐっては、イギリスとロシアが互いに双方の外交官を追放する事態となっていて、両国の対立が深まっています。