朝日新聞 2018年3月21日07時16分.

世田谷区は、区立中学校の標準服(制服)で、スラックスやスカートなどを性別に関係なく自由に選べるよう検討すると明らかにした。
性同一性障害など性的少数者に加え、健康面や宗教上の理由などでスカートの着用が難しい生徒にも対応するという。

19日の区議会予算特別委員会で、上川あや氏の質問に答えた。区教委教育指導課は取材に対し、2019年春をめどに、新入生向けの制服の資料の表記を見直すことをめざし、校長会と相談していくと説明。
「誰もが自分らしく生きていく多様性の尊重を教育の中で実現していく。標準服の選択はその一環」としている。

同課によると、区立中学校で標準服を導入している全29校中、複数の学校が独自の判断で、入学前の資料で女子にもスカートとスラックスの選択肢を示している。
一方で男子はスラックス、女子はスカートの絵を明示している学校もあり、「男女の服装が決定事項のように見えてしまっている。本人や保護者の意向を踏まえ、自由に選択できることを示したい」という。

性別に関わらず選べる制服は、千葉県柏市に来月開校する市立中学校で、男女ともブレザーの上着にスラックスかスカートを選べる制服を導入するなど、学校の判断として各地に広がっている。
大阪市も性的少数者への配慮から、市内の制服を男女関係なく選べるよう検討する方針を示している。(吉野太一郎)

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