イラクでは今年1月、「イスラム国」(IS)に加わったドイツ人女性に、テロほう助の罪で死刑判決が言い渡された。ISの西欧人女性に対する初の死刑判決となった。

女性は2人の娘とともに渡航。昨年夏、モスルでの政府軍とISの攻防戦の際に身柄拘束されたとみられている。イラク北部モスルではこの時、当時16歳だったドイツ人少女も捕らえられ、独テレビを通じて「家族の元に帰りたい。後悔している」と訴えた。独公共放送ドイチェ・ウェレによると、少女には2月に禁錮6年の判決が言い渡された。

EU加盟国は死刑を廃止しており、自国民に死刑判決が出た場合には介入する方針を示す政府もある。スウェーデンのロベーン首相は「犯罪者は渡航先で裁かれるべきだが、死刑には反対する」と明言。フランスのベルベ法相も死刑判決には「介入する」と述べた。

ベルギーのヤンボン内相は昨年12月、シリアとイラクには12歳未満のベルギー人が115人いると発表。過激思想に洗脳されている恐れがあるため、帰国後は必要に応じて治安組織の監視下に置くと述べた。(パリ 三井美奈)


産経ニュース 2018.4.3 23:20
http://www.sankei.com/world/news/180403/wor1804030044-n1.html