米国防総省「攻撃成功」“化学兵器能力に深刻な打撃”という見解
4月15日 0時19分 NHKニュース
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180415/k10011404211000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_001

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アメリカ国防総省はフランス、イギリスと合同で実施したシリアの化学兵器関連施設に対する軍事攻撃について、発射したミサイルは標的とした3か所の施設に命中し、シリアの化学兵器の能力に深刻な打撃を与えたという見解を示しました。

アメリカ国防総省は14日、記者会見を開き、シリアのアサド政権の化学兵器関連施設に対して実施した軍事攻撃の詳細を明らかにしました。
この中でホワイト報道官は「標的の攻撃に成功した」と述べて、発射したミサイルはいずれも標的とした3か所の施設に命中し作戦の目標を達成したという見解を明らかにしました。

国防総省の説明によりますと作戦には紅海や地中海などに展開したアメリカ軍の艦艇や爆撃機、電子戦機、フランス、イギリス両軍の艦艇や戦闘機が参加し、巡航ミサイル「トマホーク」や爆撃機から発射する長距離巡航ミサイルなど105発で攻撃したということです。

そのうえで初期の分析では攻撃によって標的の建物などを破壊し、アサド政権の化学兵器の能力に深刻な打撃を与えたという見解を示しました。
さらに攻撃は市民の巻き添えがないよう慎重に計画したとしたうえで、今のところ市民に被害が及んだという情報はないとしています。

また国防総省はミサイルを迎撃したとするシリア側の主張について、シリアの基地から地対空ミサイル40発が発射されたものの、いずれもアメリカ軍の攻撃のあとで効果はなかったとして否定しました。

一方、国防総省としてアサド政権が化学兵器を使用したと断定した根拠を問われたのに対し、ホワイト報道官は「分析を進めているが、さまざまな情報がある。われわれにとっては疑いはない」と述べるにとどめ、証拠に関する具体的な説明は避けました。