「波闘羅(はとら)」
近代清帝国末期、義和団の戦術に組み込まれた気を練る秘術。これを完全に体得した修行僧は、物理的打撃に対して
極めて強靱になったと伝えられる。列強による破壊により情報は散逸したが、野戦砲の榴弾が直撃した場合でも無傷で立っていた
僧侶がいた、と伝えられる。
別の文献では、打撃に対して極端に柔軟になるとも言われる。
取得法として、蜂蜜を数年間主食とし、飲料物も蜂蜜酒を採取することが求められるのでほとんどの場合修行僧は糖尿病、
アルコール中毒患者となってしまい死亡してしまうので現在この秘術は伝えられていない。
あまりにこれを恐れた列強は、戦術では無く戦略として採用し、主に諜報戦で堅牢な相手を籠絡する手段としてこれを採用した。
「ハニー・トラップ」という名称がこの史実に由来することは言うまでもない。
民明書房「東洋医学と近代史と防諜と西洋医学の融合」より。