人骨のデータから復元、3次元プリンターを使って出力された「国内最古の顔」=国立科学博物館提供・共同
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沖縄県立埋蔵文化財センター(西原町)は20日、全身骨格がほぼ残った国内最古の約2万7千年前とされる人骨の顔を最新技術で復元し、公開した。石垣島(石垣市)の「白保竿根田原洞穴遺跡」で見つかった旧石器時代の人骨で、同センターは「知ることのできる国内最古の顔」と説明している。

復元作業に関わってきた土肥直美・元琉球大准教授(形質人類学)は同センターで取材に「(顔の特徴から)今の沖縄の人につながっている可能性がある」と話した。

全身人骨は成人男性とされ、推定身長約165センチ。同センターはCT(コンピューター断層撮影)などを使い、取得した頭の骨の形状データを3Dプリンターで出力。頭の骨を土台にして顔を復元した。

2016年に調査が終わった同遺跡には少なくとも19体分以上の骨があり、旧石器時代の人骨発掘としては「世界最大級」という。復元された顔の模型は、国立科学博物館(東京)で20日〜6月17日まで開催される企画展「沖縄の旧石器時代が熱い!」で展示される。〔共同〕

2018/4/20 10:54
日本経済新聞
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