http://www3.nhk.or.jp/lnews/kofu/20180517/1040002625.html

05月17日 17時30分
山梨県民主医療機関連合会=山梨民医連が加盟する病院などを対象に行った調査で、去年、経済的な理由で病気の受診が遅れ亡くなった人が県内で1人いたことがわかりました。

これは17日、山梨民医連が記者会見で明らかにしたものです。
それによりますと山梨民医連が加盟する9つの病院と診療所を対象に行った調査で、去年1年間に病気にもかかわらず経済的な理由で受診が遅れ亡くなった人が県内で1人いたということです。

具体的には肺がんの疑いがあった60代の男性で、費用が払えないため入院を拒否し続けた結果、病気が進行し自宅で亡くなったということです。

山梨民医連は今回のケースは、社会福祉法に基づく「無料低額診療」の制度で無料、または低額で治療を受けられることを知っていれば早期に受診できた可能性があるとしています。

山梨民医連によりますと平成18年に調査を始めて以来、経済的な理由で受診が遅れて亡くなった人は今回のケースを含めて32人にのぼるということです。

山梨民医連の深沢眞吾理事は「医療を受ける権利を守るために無料低額診療の利用促進が大きな課題だ。県や市町村が周知してほしい」と述べました。