[カラカス 31日 ロイター] - 経済危機を背景に深刻な物資不足に直面しているベネズエラで、首都カラカスの地下鉄が切符の材料を確保できず、利用者が無料で乗車できる事態となっている。

 カラカスにある53の地下鉄駅は今月、現在の切符がなくなり次第、改札ゲートを開放して無料乗車を認めるよう指示を受けた。

 地下鉄システムを運営する国営企業の従業員らによると、切符は輸入された材料を使って作られるが、政府は1年以上にわたり材料輸入のための交換可能通貨を同社に与えていないという。

 現在ではチケット販売機は「使用不能」となり、乗客は賃金を支払わずに改札を通過している。

 ベネズエラの情報担当省とカラカスの地下鉄運営企業からのコメントは得られていない。



毎日新聞 2018年6月1日 14時06分
https://mainichi.jp/articles/20180601/reu/00m/030/004000c