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大規模噴火の犠牲者の90%以上が焼死 グアテマラ
2018年6月10日 11時19分

110人以上の死亡が確認されている中米グアテマラのフエゴ火山の大規模な噴火で、犠牲者のうち90%以上が焼死だったことが現地の法医学研究所への取材でわかり、検視を担当する医師は、押し寄せた火砕流に飲み込まれたことが原因だと分析しています。

グアテマラで、活火山として知られる標高3700メートル余りのフエゴ火山が3日、大規模な噴火を起こしました。

今回の噴火では、ふもとの複数の村が大きな被害を受け、これまでに111人の死亡が確認されていますが、このうち、およそ92%に当たる102人の死因が焼死だったことがグアテマラの法医学研究所への取材でわかりました。

検視を担当する医師によりますと、多くの遺体は激しく焼けていて、押し寄せた火砕流に飲み込まれ、逃げるまもなくその場で死亡したと分析しています。

そのほかの遺体の死因は窒息死で、火山灰を含んだ火山泥流に飲み込まれたことが原因だと見ています。

また、遺体の損傷が激しいことから、これまでに身元が判明したのは27人にとどまっているということです。

法医学研究所のホルヘ・グラナドス医師は「見つかった遺体は逃げようとしていたり防御の姿勢をとったりしているものが多かった。火砕流の速度は速いため、逃れることが不可能で、一瞬のことだったと思う」と話しています。

一方、地元では、依然として行方不明者がおよそ200人に上っていて、進まない捜索活動や当局の対応にいらだちの声があがっています。

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