https://mainichi.jp/articles/20180612/k00/00m/040/046000c

クールビズ反対
ネクタイ産地が動画製作 富士吉田商議所
毎日新聞 2018年6月11日 19時20分(最終更新 6月11日 19時22分)

 富士吉田商工会議所(堀内光一郎会頭)が伝統産業である織物業をPRするユニークな動画を製作した。山梨はネクタイの生産が日本一。しかし、初夏から秋にかけて軽装を促す「クールビズ」を取り入れている官公庁や企業が増えていることから、PR動画で「クールビズ反対」を訴えている。

 富士吉田市のキャッチフレーズは「織物と観光のまち」。しかし織物はアジアの新興国の台頭などで最盛期の3分の1以下まで生産が減り、観光面でも湖を持つ富士河口湖町や山中湖村への「通過都市」になりがちだ。
 同商工会議所はこうした現状を打破するため「なんだかスゴイが、なにかが惜しい!」をコンセプトに一癖あるPR動画を製作した。

 「織物編」は若い男性2人がネクタイを締めるシーンから始まる。男性同士の「年がら年中クールビズに」「賛成、賛成」の会話の後、子どもたちの「断固反対! クールビズ」の掛け声声と表示。そして、活気あるネクタイ生産工程映像とともに「ネクタイ生産日本一、吉田の織物」とPRしている。
 ネクタイ産業を所管する市商工振興課職員は、クールビズ開始後も夏物のネクタイを着用して業務にあたっている。市内には夏用のネクタイを製造する2社があり、同課では「富士吉田では涼しい夏物のネクタイも作っています」とPRする。
 動画は(https://fujiyoshida−brand.com/pr2018/)で公開している。【小田切敏雄】

富士吉田商工会議所が作成したネクタイ産地をPRする動画の一場面=富士吉田商工会議所提供
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