どうなる? 暑さ日本一。6月に地域気象観測システム(アメダス)の場所が移った館林市で2日、旧観測所での臨時の観測が始まり、日中の最高気温が新旧そろって公表された。
初日は旧観測所が新観測所より0.8度高い37.5度を記録し、この日の実質“日本一”となった。早くもインターネット上などで「これまでの暑さはずるだった」「暑いことには変わりがない」と、議論がヒートアップしている。


◎差は出たものの…気象庁「周辺地域 暑い証明」

館林消防署の敷地内にあった旧観測所は、アスファルト舗装の道路や駐車場に囲まれていたが、新観測所は周囲に田畑も点在する館林高の校庭内に設置された。
旧観測所がたびたび全国最高気温を記録していたのに対し、新観測所は6月13日に観測を始めて以降、県内の伊勢崎や桐生より低い気温にとどまる日が多かった。

2日の新観測所は全国8位の36.7度。旧観測所は全国最高の伊勢崎(37.3度)を0.2度上回る“全国一”だったことから、早速ネット上で話題になった。
市民の受け止めはさまざまだ。会社員の男性(33)は「暑すぎるのはマイナスイメージなので、日本一じゃなくなりほっとした」と胸をなで下ろす。
高校2年の女子生徒は「アメダスの設置場所も移設も市とは関係ないのに、ずるいと言われると悲しい」と残念そう。
同級生の女子生徒は「ニュースで館林の名前が出るとうれしかった。ズル林と言われるのは嫌だけど、また知名度が上がった」と前向きだ。

暑さを逆手に取ったイベントで地元を盛り上げる館林商工会議所は、今年も「館林の暑さを街の熱さに変える」とスローガンを掲げたグルメ総選挙を6日から開く。
担当者は「日本一じゃなくても、暑いのは変わらなかった。今年はいろいろな意味で注目されているので盛り上がりそう」と期待する。

気象庁観測部は2日の結果について、「差は出たものの、2カ所で36度を超えたということは周辺地域が暑いことの証明になる。今後の結果に注目し、暑さ対策に役立ててほしい」と話した。
新旧観測所の最高気温は10月1日まで同庁ホームページで毎日公表する。


◎5地点で猛暑日 熱中症搬送31人 2日の県内

群馬県内は2日、高気圧に覆われて気温が上昇し、13観測地点のうち伊勢崎や桐生、館林など5地点で最高気温が35度以上の猛暑日となった。
各地の消防本部によると、熱中症とみられる症状で男女計31人が救急搬送された。このうち、太田市内の工場で倒れていた男性(65)が、搬送先の病院で重症と診断された。


7月2日の最高気温順位
https://www.jomo-news.co.jp/file/article/232/63232/46595-attachment.jpg


2018/07/03
上毛新聞
https://www.jomo-news.co.jp/news/gunma/society/63232