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イラン民間機撃墜事件から30年 追悼式典
2018年7月4日 5時08分

1988年にペルシャ湾上空で、アメリカ軍がイランの民間機を誤って撃墜し、両国関係が一層悪化するきっかけとなった事件から、3日で30年となりました。イランの現場となった海域では、追悼の式典が開かれ、遺族からは今なお、両国の敵対関係が続いていることに懸念の声が聞かれました。

イラン航空の655便は1988年7月、ペルシャ湾でアメリカ海軍の艦船に戦闘機だと誤認されて撃墜され、乗客乗員290人全員が死亡し、敵対していた両国の関係が一層悪化するきっかけとなりました。

事件から30年となった3日、墜落現場のペルシャ湾沖合では、政府主催の追悼式典が開かれ、遺族らおよそ50人が、船の上から海に花を投げて、犠牲者を悼みました。

両国関係は、オバマ前政権時代に、核合意が結ばれ、関係改善に向けた進展が一時見られたものの、トランプ政権が核合意から離脱し経済制裁を再開すると表明するなど、関係は再び悪化しています。

父親が死亡したという男性は「今も、アメリカの対イラン政策は強硬で、何の希望も持てません」と話していて、今なお、両国の敵対関係が続いていることに懸念の声が聞かれました。