0001ゆき ★
2018/07/04(水) 20:17:35.41ID:CAP_USER9「コールド・ケース」と呼ばれる長期未解決事件に対応する県警捜査1課の専従班が、九つの事件で解決への糸口を探し続けている。県警に寄せられる情報は年々減り、発生当時に関わった警察官も多くが退職する中、専従班は各警察署を回って積極捜査を促し、DNA解析など最新の技術も駆使して捜査を続けている。
■夫婦強殺事件
東海北陸自動車道の郡上八幡インターチェンジから、山道を越えて約1時間車を走らせた郡上市和良町の山あいにある静かな集落。この集落で2005年1月、旧和良村議長の蒲録郎さん(当時81歳)と妻・田恵さん(当時78歳)が自宅前で殺害され、室内からタンスの引き出し3個が盗まれる強盗殺人事件が起きた。現場付近は人通りも少なく、蒲さんの自宅は今も当時のまま残されていた。
6月22日、未解決事件専従班の伊佐地泰雄警部(50)が地元の郡上署を訪れ、約30人の同署員に、事件の捜査経過などを改めて説明した。
署員らへの説明に、記者が立ち入ることは許されなかったが、伊佐地警部は「地元の署員が、『過去の事件』としてとらえてはいけない。機会を設けて現場にも行ってくださいと話した」と明かした。
■科学捜査
専従班は、10年4月施行の改正刑事訴訟法で凶悪事件の時効が廃止されたことを契機に、警察庁が全国の警察に設置を求めた。
県警では11年4月に設置され、今年度は班長の伊佐地警部のほか、警部補2人、巡査部長2人の計5人態勢で捜査を続けている。
事件の発生当時より正確さが格段に高まった科学捜査に力を入れ、証拠品に残されたDNA型を採取し、警察庁のデータベースに登録した。心理学や統計データを用いて、犯行の特徴や手口などから犯人像を絞り込むプロファイリング(犯罪情報分析)を警察庁科学警察研究所に依頼し、容疑者の絞り込みも行うなどしている。
■風化を防ぐ
ただ、重要な手がかりとなる市民からの情報提供は、現在ほとんどない状況だという。発生当時に捜査に携わった警察官が続々と退職を迎えていることも、解決を難しくしている。九つの未解決事件のうち、最も古いのは、20年前の1998年4月に羽島市竹鼻町の和菓子店で従業員女性(当時49歳)が殺害され、売上金が奪われた事件だ。捜査1課の土洞哲也次席は「当時の捜査員の記憶や言葉も貴重な捜査資料。それが失われる時期に来ている」と危機感をあらわにする。
こうした中、専従班は、発生当時を知らない若手警察官や、未解決事件を抱える警察署に新たに配属された警察官に対し、事件の捜査状況などを伝える場を設けるなどして、風化を防いでいる。