https://mainichi.jp/articles/20180705/k00/00m/030/143000c

安倍首相
10月の訪中検討 9月総裁選3選が前提
毎日新聞 2018年7月4日 23時15分(最終更新 7月4日 23時15分)

 安倍晋三首相は中国を10月に訪問し、習近平国家主席と会談する検討に入った。9月の自民党総裁選での3選が前提となる。日本の首相が国際会議以外で訪中すれば、2011年12月の野田佳彦前首相以来となる。経済協力や北朝鮮問題での連携を確認し、関係改善に弾みをつけたい考えだ。

 今年は日中平和友好条約の締結40周年で、日中両政府は関係改善に注力している。首相と中国の李克強首相が5月に東京都内で会談した際は、安倍首相の年内訪中と、その後の習氏訪日で合意した。政府関係者は「3選後の早期訪中で、首脳の相互訪問の流れを確実にしたい」と語った。

 日本側は関係改善を印象づけるため、7年ぶりの「単独訪中」を目指す。ただ中国側には、反日的な国内世論をにらみ単独訪中への慎重論が根強い。このため中国政府内には、今秋にも北京で日中韓首脳会議を開き、それに合わせた日中首脳会談を探る案もある。安倍政権関係者は「最終的には『日中韓』に合わせた訪中に落ち着くかもしれない」との見方も示した。【小山由宇、野間口陽】