https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180712/k10011530331000.html

皇后さまは12日、皇居で取り組んできた養蚕の最後の行事として、野生種の蚕「ヤママユ」の繭を
収穫する作業に天皇陛下とともに臨まれました。

皇室では明治時代から歴代の皇后が蚕を育てていて、皇后さまも養蚕に取り組まれてきましたが、
来年、天皇陛下が退位されるのを前に、この行事が皇后として最後の養蚕となります。

12日夕方、皇居の「野蚕室」と呼ばれる屋外の施設で、天皇陛下とともに日本原産の野生種の蚕
「ヤママユ」の繭を収穫されました。

「ヤママユ」はクヌギの葉の裏に鮮やかな緑色の繭を作っていて、両陛下は繭の付いた葉を
小枝ごとはさみで切って、1つ1つ丁寧にかごの中に入れられていました。

皇后さまは、ことし、19回にわたって養蚕の作業に取り組まれ、これまでに別の種類の蚕から
160キロ余りの繭が収穫できたということです。

とれた生糸は外国の賓客への贈り物のほか、ことしは正倉院の宝物の復元にも使われることになっています。

皇居での養蚕は来年、皇位が継承されると、新たに皇后となる皇太子妃の雅子さまが受け継がれます。


https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180712/K10011530331_1807121818_1807121824_01_02.jpg