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第196通常国会が事実上閉会
2018年7月21日 23時51分カジノ含むIR法案

第196通常国会は、22日の会期末を前に、衆・参両院で閉会に向けた手続きなどが行われ、事実上閉会しました。

ことし1月に召集された第196通常国会は22日、会期末を迎えます。これを前に20日、衆議院本会議では、立憲民主党など野党6党派が提出した、安倍内閣に対する不信任決議案の採決が行われ、自民・公明両党などの反対多数で否決したあと、閉会に向けた手続きが行われました。

また、夜には参議院本会議も開かれ、カジノを含むIR=統合型リゾート施設の整備法などが成立しました。

このあと本会議では、成立に至らなかった水道法の改正案を継続審議にする手続きなどが行われ、国会は事実上閉会しました。

この国会では、政府・与党が最大のテーマとした働き方改革関連法や、成人年齢を20歳から18歳に引き下げる改正民法など、政府が提出した65本の法案のうち、90%余りにあたる60本が成立しました。

また、参議院選挙の1票の格差を是正するため、自民党が提出した、定数を6増やすなどとした改正公職選挙法も成立しました。

一方、森友学園をめぐる財務省の決裁文書改ざん問題や、加計学園の獣医学部新設をめぐる問題などで、激しい論戦が交わされました。

さらに、安倍総理大臣と野党党首による「党首討論」が1年半ぶりに行われましたが、その制度の在り方をめぐって、与野党から見直しが必要だという意見が相次ぎました。

自民「まあまあの実績を上げることができた」

自民党の森山国会対策委員長は記者会見で「野党第1党が、衆議院と参議院で異なることで、国会運営の難しさを感じたほか、18日間、野党に出席してもらえないなど、非常に心配の多い国会だった」と振り返りました。

一方で、森山氏は、政府が提出した法案の90%余りが成立したとして「まあまあの実績を上げることができた。評価できる数字ではないか」と述べました。

立民「裁量労働や改ざん問題で成果」

立憲民主党の枝野代表は記者団に対し、「残念ながら、『何としても止めたい』と思っていた、いくつかの法律を止めることができなかったが、裁量労働制の拡大を止めることや、公文書の改ざんや日報の隠蔽などで真実を国民の前に明らかにするという大きな成果もあげることが出来た」と述べました。

一方、枝野氏は、国民民主党との連携について「政党が違うので、さまざまな行き違いがあるのは当然だが、『最悪な安倍政権を倒すために違いを乗り越えて頑張っていこう』ということでは、一貫して連携が出来たと思う」と述べました。