豪雨 びわ湖から遡上した大量のアユが中流に取り残される 滋賀
NHK 2018年7月26日 17時01分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180726/k10011550261000.html

今月の豪雨で、滋賀県長浜市の川では水位が高くなってびわ湖から大量のアユが遡上(そじょう)し、その後水位が下がったため川の中流で取り残されていて、地元で心配する声が上がっています。

滋賀県長浜市の高時川漁協によりますと、今月はじめの豪雨で高時川では一時、水位が通常の6倍の3メートルにまで上がり、アユが大量の群れで遡上するのが見られるようになりました。

しかし、その後の猛暑や農業用水を確保するため川の中流にある水門を閉めたことなどで水位が40センチほどまで下がり、行き場をなくしたアユが大量に取り残されています。水門近くでは群れが水面でひしめき合っているほか、浅瀬にまで入り込んで死んでしまうアユも見られています。

びわ湖にいる魚の生態に詳しい滋賀県水産課の担当者によりますと、通常、びわ湖にいるアユの大半は川は遡上せずに湖にとどまって秋の産卵に備えているということですが、アユはもともと水に逆らって泳ぐ習性があり、今回の豪雨で川からの流れ込みが激しくなったために群れが一気に遡上したと考えられるということです。

高時川漁協の阪田光雄組合長は「これほどの遡上は見たことがなく、どう対処すればよいのか戸惑っています」と話しています。