https://www.bbc.com/japanese/44964550

子供による250グラム以上のドローン所持に禁止の可能性 英国
2018/07/26

英政府がドローンの不正使用に関してまとめられた取締り案の一部として、子供による250グラムより大重量のドローン所持を禁止する可能性がある。英運輸省が26日に提出予定のドローン規制法案に関する協議で検討されているという。

子供が250グラムより重い機器を飛ばすのは、その機器を大人が所持し、登録している場合のみに限られることになる。
英運輸省は、400グラムより重いドローンにはヘリコプター前面のガラスを壊す能力があり、2キロを超えるドローンは大型旅客機を損傷する可能性もあるとしている。

ドローンの不適切な使用に対する対策としては、罰金300ポンド(約4万4000円)の即時支払いと機器の没収も検討されているという。
協議内容は26日に提出され、対策は、今年後半に提出予定となっているドローン規制法の草案に盛り込まれる。
ドローンに対する人気の高まりと、ドローンに関連した問題の急増を受け、既に規制の導入が進んでいる。

ドローンを高度400フィート(約120メートル)以上まで飛ばしたり、空港から1キロ圏内でドローンを飛ばしたりするのは現在、禁止となっている。これらに違反すると、最大2500ポンド(約36万5000円)の罰金か、最長5年の禁錮刑を科される可能性がある。
英通信社プレス・アソシエーションが2016年に実施した調査によると、警察はドローンに関する通報を3456件記録している。2014年のドローンに関連した通報は283件だけだった。
通報された問題には、近隣住民とのトラブルや刑務所内へのひそかな持ち込み、強盗の「事前調査」、のぞきの告発が含まれる。
ドローンと飛行機の異常接近件数は、2014年の6件から2017年には93件まで増加した。
2015年には、ロンドンのギャトウィック空港に到着しようとする飛行機の翼ぎりぎりをドローンが通過し、乗客ら130人の生命が脅かされた。

航空担当の運輸政務次官を務めるサッグ女男爵は、ドローンが「刺激的な利益」をもたらしたが、危害を加える技術の利用を止めるためさらに規制が必要だと語った。
ドローンは遭難した登山者の救助支援に使われてきたほか、英王立救命艇協会(RNLI)は現在、海で遭難した人を発見する助けとしてドローンを試験運用している。オーストラリアの水難救助員は、サメに対して慎重な監視を維持するため、既にドローンを利用している。
(英語記事 Children could be banned from owning drones over 250g)

https://ichef.bbci.co.uk/news/410/cpsprodpb/B689/production/_102692764_9e051e8b-9453-4d3c-97eb-c740b9ba3555.jpg