https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-08-15/PDIPCS6KLVR901

【NY外為】ドルや円が上昇、新興国市場の混乱で安全需要高まる

Lananh Nguyen
2018年8月16日 5:01 JST
15日のニューヨーク外国為替市場では、ドルと円が上昇。ドル指数は13カ月ぶり高水準を付けたほか、円は主要通貨全てに対して値上がりした。トルコ発の混乱が新興国市場の重しとなり、逃避先としてドルや円に資金が集まった。

  中国のテンセント・ホールディングス(騰訊)の決算が期待外れな内容だったことを受けて、世界的にリスク資産が下落。そうした中でブルームバーグのドル指数は上昇した。新興国通貨は下落。特に南アフリカ・ランドとロシア・ルーブル、メキシコ・ペソの下げがきつい。

  ウェルズ・ファーゴの為替ストラテジスト、エリック・ネルソン氏はリポートで、「新興国通貨はまだ危機を脱していない。トルコをはじめとする新興国全般への懸念は長期化しそうだ」と指摘。そうした状況から、新興国通貨やリスクに敏感な主要通貨に対して特にドルは堅調を維持するだろうと分析した。

  ニューヨーク時間午後3時31分現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.2%上昇。ドルは対ユーロでほぼ変わらずの1ユーロ=1.1347ドル。対円では0.4%安の1ドル=110円66銭。

原題:Dollar Climbs as Traders Seek Haven From EM Turmoil: Inside G-10(抜粋)