◆<暴力団追放>手りゅう弾投げ込み15年 北九州で大会

2003年8月、北九州市小倉北区のクラブ「ぼおるど」に特定危険指定暴力団「工藤会」(事件当時は指定暴力団)系組員の男が手りゅう弾を投げ込み、従業員十数人に重軽傷を負わせた事件から15年を迎え、北九州市と福岡県警などは20日、同区三萩野の北九州メディアドームで「市民暴力追放総決起大会」を開いた。
約2000人が「暴力団を許さないぞ」と気勢を上げて市街地を行進した。

大会で、北橋健治市長は「今後も暴力追放運動の灯を絶やすことなく、取り組みを進める」とあいさつ。
井上秀作・市議会議長は「ぼおるど事件から15年たち、小倉の街は安全な街へと変貌した。

安全安心を後世に引き継ぐのが我々の使命だ」と述べた。
高木勇人・県警本部長は「さらに努力し暴力団組織に打撃を与える」とした。

事件は03年8月18日午後8時ごろ発生。
店の経営者は暴力団排除運動団体の役員を務めて組員の入店を拒否するなど、暴追運動の象徴的存在だった。

市は暴力団排除の重要性を市民で共有するため事件があった8月18日を条例で「市民暴排の日」と制定し、毎年、暴力追放総決起大会を開催。
今年は18日が土曜のため20日に開いた。

市内でスナックを経営する女性は「当時と比べると客足は良くはなったが、完全に戻ったわけではない。
警察や行政に頼るばかりではなく、市民も自発的に街を盛り上げないといけない」と話した。

毎日新聞 2018/8/21(火) 0:12
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