https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180824-35124530-cnn-int
欧州連合(EU)加盟国で9月1日から、ハロゲン電球禁止の措置が施行される。
消費者に対してエネルギー効率の高いLED電球への切り替えを促し、環境への負担を抑える狙い。

エネルギー効率の高い電球への切り替えによる年間の節電量は、ポルトガルの1年分の消費電力に匹敵すると推定される。
欧州委員会の報道官は、効率の悪い電球を段階的に廃止することで、2025年までに二酸化炭素(CO2)の排出量を
1520万トン削減できるとの見通しを示した。
EUが輸入する石油も、年間およそ7500万バレル削減できると見込んでいる。

ハロゲン電球のエネルギー効率は、EUのガイドラインで最低の「D」評価。
この評価に基づきEUは2009年、ハロゲン電球を2016年までに段階的に廃止する方針を決めた。
しかし欧州委員会は、市民がLEDに切り替えるには時間的猶予が必要だと判断し、この期限を今年9月まで先送りしていた。

LED電球はハロゲン電球に比べて5分の1程度の電力しか消費せず、環境的にも経済的にも潜在的効果は大きい。
ハロゲン電球が禁止されることで、2020年までにEU全体で年間最大93テラワットの電力が削減できる見通し。
これはポルトガルの年間消費量に匹敵する。

LED照明はこの数年で値下げが進み、家庭向けの一般的なLED照明の価格は2010〜17年にかけて75%値下がりした。
EUは、LED電球に切り替えれば1個当たりの寿命換算で115ユーロ(約1万4000円)の削減になり、1年足らずで元が取れると推計している。