近畿大などの研究チームが放射性物質のトリチウムを含んだ水を除去する新技術を開発した。
トリチウムは東京電力福島第1原発の汚染水に含まれており、除去が難題になっている。
チームは「今は実験室レベルだが、いずれ福島でのトリチウム水の処分に貢献したい」と語る。

 トリチウムは三重水素と呼ばれ、水素原子に中性子が2個付いた放射性物質。
通常の水とトリチウム水には化学的な差がほとんどなく分離が難しい。

 井原辰彦・近大教授(無機材料化学)と大阪市のアルミ箔(はく)製造会社「東洋アルミニウム」などのチームは、直径5ナノメートル(ナノは10億分の1)以下の小さな穴が無数に開いたアルミ製フィルターを開発。
トリチウム水を含んだ水蒸気をフィルターに通すと、トリチウム水だけが穴に残り、「条件によるが、ほぼ100%分離できた」(近大チーム)という。

 福島第1原発では、汚染水からセシウムなど別の放射性物質を除去し始めているが、トリチウムだけが取り除けていない。
敷地内のタンクに貯蔵する汚染水は80万トン超。
チームは今後、福島県内の企業などと協力し、原発の汚染水処理ができる実用機器の開発を進めるという。

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http://mainichi.jp/articles/20180827/k00/00m/040/120000c
2018年8月27日 00時47分