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北海道で起きた大規模地震の影響で、政府が節電を呼び掛ける中、札幌市の歓楽街・ススキノではネオンが一部復活した。
「活気があっていい」と歓迎する声が上がる一方、「節電の意味がない」と厳しい意見もあり、店側は対応に悩んでいる。
 
ススキノの交差点でひときわ目を引くニッカウヰスキーの大看板は、地震発生から初の週末となった8日夜も消えたまま。
看板を管理する会社の担当者によると、広告主のアサヒビールから「まだ停電している地域があり、
お見舞いの意味も込めて点灯は自粛する」と申し出があったという。
 
あるカラオケ店は上層部からの指示で、店内のシャンデリアを消灯して営業を続けた。
街中のネオンも広告主からの自粛要請で消しているケースが多いとみられ、交差点付近では約3分の1が暗いままだった。
 
多くの店舗が営業を再開し、客足は戻りつつあるが、復活したネオンの受け止め方はさまざまだ。
友人と飲みに来た会社員の男性(20)は「他のお店がこれだけ電気をつけていたら節電の意味がない」と指摘。
別の男性会社員(50)は「地震直後の真っ暗なススキノには衝撃を受けたが、これぐらいなら活気もあっていい」と話した。
 
街のシンボルになっているさっぽろテレビ塔は、8日から電光時計の表示を再開した。
運営会社の広報担当者によると、「テレビ塔に明かりがともると元気が出る」との声があったという。