【ワシントン=鳳山太成】米ブルームバーグ通信は14日、トランプ米大統領が中国に対する制裁関税の第3弾の準備を引き続き進めるよう側近に指示したと報じた。米政権は現在、中国からの輸入品2千億ドル(約22兆円)分に課す追加関税の詳細を詰めている。トランプ氏は関税の早期発動にたびたび意欲を示しており、9月中にも最終判断する。

 同通信によると、トランプ氏は13日、米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表やムニューシン財務長官らと対中関税について協議した。トランプ氏は関税の発動を進めても中国との交渉には影響を与えないとの見方を示した。

 トランプ氏は13日、追加関税を「まもなく」発動するとツイッターで改めて意欲を示した。第3弾関税の対象品目案には家具や家電など消費財が含まれており、多くの企業が反対意見を出している。USTRが中心となって品目リストや発動日、関税率の確定に向けた準備を進めている。

 中国政府は13日、ムニューシン氏から貿易問題を巡る閣僚級協議を再開する提案があったと説明した。米政権は中国に関税をかけて圧力を強めながら、ハイテク産業への補助金撤回などの譲歩を引き出す構えだ。

2018/9/15 6:53
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO35426510V10C18A9000000/