佐賀県東部の中学校で2016年、当時1年の女子生徒が老朽化したドアで指を挟んで負傷したとして、元生徒が19日までに、学校を管理する自治体に慰謝料など約555万円の損害賠償を求める訴訟を佐賀地裁に起こした。提訴は8月23日付。

 訴状によると、16年3月、生徒が部活動の準備で体育館に入る際に、体育館のドアで指を挟み、指の先を切断する事故があった。ドアの開閉速度を調整するドア上部の装置「ドアクローザー」が老朽化していたため機能せず、ドアが急激に閉じて事故につながったと主張。「通常有すべき安全性を欠いていた」と自治体側の管理の不備を指摘した上で、国家賠償法に基づく賠償責任があるとして、治療、入院経費や慰謝料などを求めている。

 自治体の教育委員会は「訴状の中身を精査し、対応を検討している」としている。

9月19日20:09 佐賀新聞
https://www.saga-s.co.jp/articles/-/277137